<事案>

相談者は、夫と結婚してから子ども3人をもうけ、円満な家庭生活を送っていました。
 あるとき,相談者の夫の転職をきっかけに、相談者に対する態度がよそよそしくなり、携帯電話を頻繁に触るようになりました。相談者は、夫が不倫しているのではないかと疑いましたが、3人の子育てに等に追われる日々で、詮索することはありませんでした。
 しかし、①夫の財布から、本来勤務日であると聞いていた日に出掛けていた証拠となるチケットが見つかったこと、②夫が勤務先の女性と頻繁に電話、メールで連絡をとっていたこと等から、やむなく調査会社に対し調査を依頼しました。
 そうしたところ、夫と勤務先の女性がラブホテルに出入りしている様子や、外で抱擁、キスをしている様子、親しげにデートを楽しむ様子が撮影され、夫が不倫しているのではないかという疑問が確信に変わりました。
 そこで、対応に困った相談者は、弊所にご相談くださいました。ご相談の結果、不貞相手に対して慰謝料請求をすることに決め、弊所にお任せいただくことになりました。
 我々は、すぐにその女性と連絡を取り、相談者の夫との不貞行為について慰謝料を請求しました。それに対し、女性は相談者の夫との不貞行為は認めるものの、「わずかな期間」であり「継続的な」不貞行為はなかったとして、慰謝料金額の減額を求めてきました。これに対して我々は、証拠を示しながら交渉を継続しました。

<解決>
 しかし、女性の態度が変わることはなく、これ以上交渉を続けても女性から誠実な回答を得ることは困難であると考えた我々は、相談者と協議の上、女性を相手方とした訴訟を起こすことにしました。訴訟では、慰謝料に加え、探偵費用も女性に請求しました。結果、和解が成立し、解決金として、離婚を前提としないケースとしては高額の、100万以上の支払を認めさせました。
 その後、女性との不貞行為が明るみに出たにもかかわらず全く反省の色が見えない夫に嫌気がさした相談者は、離婚を決意しました。そして今度は夫を相手方として、離婚及び婚姻費用の分担についての調停を申し立てました。
 その中で、今回の離婚請求が夫の不貞行為が原因であることや、相談者自身の精神的苦痛を丁寧に主張し、その結果、適切な金額の婚姻費用の支払いはもちろん、慰謝料や財産分与の趣旨で解決金数百万を支払ってもらう条件で、離婚を成立させることができ、さらに、子ども3人と夫との面会交流に関しても、詳細なルールを設けることもできました。

投稿者: ガーディアン法律事務所