<事案>

相談者は、結婚して20年ほどの40代の妻からのご相談でした。夫は働かず、日常的にDVやモラハラともとれる言動があったため、離婚を考えていました。しかし、夫はまったく家を出て行く様子もなく、妻側の両親との二世帯住宅のため、自分が出て行くこともできませんでした。DVや暴力的な発言に恐怖を感じ、いつも夫の言われるがままに過ごしてきましたが、今後の生活のことも考えて、当事務所に相談に来られました。
ある時、ふとしたきっかけで口論になった際に、夫が妻に手をあげたため、すぐに警察を呼び、夫は警察に逮捕されました。しかし、いつ釈放されまたあの恐怖に怯える日々が戻ってくるかわからないので、弁護士への相談を再開しました。

 

<解決>

夫が逮捕された次の日に裁判所に保護命令の申立をしました。すぐに保護命令が発令され、法律上、妻に接近することが禁止され、自宅の鍵も替えたので物理的にも接近ができなくなりました。その上で、弁護士を通じて、離婚請求をして結果的に有利な形で離婚をすることができ夫に家から出て行ってもらうという希望も実現できました。
このケースは、依頼者から事前に「こういう夫とどういう風に離婚したらいいか」ということについて相談されていたため、暴力を振るわれた時点で速やかに適切な対処をすることができました。
本人は悪く無いのに、恐怖で何もできないもしくは対等な話し合いができないという状況に陥ってしまうケースが多くあります。そのような場合は、早い段階で弁護士に相談をし、どのように対処するのが最適なのかについて判断を仰ぐことをお勧めいたします。

投稿者: ガーディアン法律事務所